災害事例(ケガを防ぐために)
日本フルハップ
会員広報誌「まいんど」
2026年2月号より
日本フルハップは、仕事中・仕事外を問わず、24時間中のケガに対する補償を行っています。令和6年度の災害発生件数は21,388件で、原因別にみると「交通事故」は3,523件と、「転倒」に次いで2番目に多くなっています。
今回は、交通事故の中でも、いまの時期には特に気を付けたい、運転中の「スリップ事故」の事例をご紹介いたします。
【事例】
建設業を営んでいるAさん(71歳・男性)は、山間部に構える事務所で業務に従事されています。通勤時には、毎日同じ道路を使用していましたが、これまで事故を起こしたことはありませんでした。
2月のある朝、前夜の降雪で路面はうっすらと白く覆われており、出勤前に見たニュースでは「路面凍結にご注意ください」と呼びかけていました。通勤に使用している自動車は、スタッドレスタイヤの装着を済ませていましたが、それを購入したのは5年以上前。そろそろ買い替えどきだと思いつつ、慣れた道でもあることから気を付ければ大丈夫だろうと、いつもどおり事務所へ向かうことにしました。途中までは順調に運転できていましたが、事故が起きたのは、トンネルを抜けた先のカーブ。突然スリップして制御を失い、歩道の縁石に乗り上げてしまったのです。
下から突き上げるような強い衝撃を受けたAさんは、腰のひどい痛みで自力では動けず、すぐに救急搬送されました。搬送先の病院では「腰椎圧迫骨折」と診断を受け、そのまま約1カ月間の入院をすることとなりました。退院後もコルセットを外せずリハビリのための通院が続きましたが、6月ごろになってようやく腰の痛みもとれ、日常生活に支障がなくなり、仕事に復帰することができました。
ケガを防ぐために
今回の事例では、長年同じスタッドレスタイヤを装着し続けていたことで本来の性能が発揮されず危険な状態であったこと、「気を付ければ大丈夫だろう」という慣れから油断が生じたことで、重大なケガにつながりました。
1.スタッドレスタイヤの安全性を確認しましょう
スタッドレスタイヤは経年劣化によって性能が低下する消耗品です。ゴムの硬化や摩耗によりグリップが失われたスタッドレスタイヤは滑りやすくなるため、「曲がれない・止まれない」という危険な状況に陥り、スリップ事故等につながるリスクが高まります。
安全な走行性能を維持するため、使用年数の確認、プラットホーム(スタッドレスタイヤの使用限度を示すサイン)の露出状態、空気圧の調整、ひび割れ確認など定期的な点検を行いましょう。
2.雪道などでの走行時の安全意識を磨きましょう
- ・タイヤチェーンやスタッドレスタイヤを装着したうえ、速度を落とし、十分に車間距離をとって走行する。
- ・横滑りを起こすことが多いのでハンドルやブレーキの操作は慎重に行い、急発進、急ブレーキ、急ハンドルは絶対にしない。
また、従業者・ご家族一人ひとりの安全確保のため、事前に最新の道路や交通状況、積雪情報をラジオやテレビ、インターネット等でリアルタイムに確認し、職場やご家庭で共有することも重要です。
雪道・凍結路での運転は、トンネルの出入口・橋の上・日陰の道などいつも以上に危険が潜んでいます。「スタッドレスタイヤを履いているから」「運転に慣れているから」といった過信やわずかな気の緩みが命取りになることを心に刻み、安全運転を徹底しましょう。
日本フルハップでは、加入者が通勤等業務で使用する車両に取り付けた「スタッドレスタイヤ」のほか「タイヤチェーン」、「自転車用・バイク用ヘルメット」を災害防止助成の対象としています。
災害防止事業「交通事故を防止するための助成」